ぼんごさんと高校:息苦しい(パニック障害)

パニック障害

発作になると「息苦しさ」も症状となる。

いくつもある発作の症状のうち、この症状は苦しさの度合いが高く、苦しくなるまでの時間も早いので、一番つらいのでは、とぼくは想像している。

人間だれしも、緊張や心配で息苦しさを覚えることはあるでしょう。

ああ今日は仕事の大一番だ、大切な試験だ、成否をかけたプレゼンだ、試合の日だ、家族の体調が心配だ、といった悩み事、そのほかにも翌日の遠足やお出かけが楽しみのあまり緊張してくるとか、恋煩いで胸が苦しいとか、気持ちの変化に呼応して呼吸が浅くなったり早くなったり、息苦しさを感じることがあると思う。

その息苦しさ、が先陣をきってやってきます。
原因やきっかけは、もしかしたらあるのかもしれないが、それがわかったら苦労は無く、基本的には本人の意思や行動と関係ない風を装って、ヤッホーとやってきます。

すると、どういうわけか地球上の酸素が薄くなります。

吸っても吸っても酸素は薄く、吸える空気の量も普段より少なく、まるで肺が縮んでしまったよう、もしくは気道が狭まってでもしまったよう。

なので、たくさん吸おうとして、頑張って吸う呼吸を多く、強くします。

ところが、吸うばかりで吐く量が少なく、吐いていないため肺の中の空気が十分に出てゆかず、結局吸う量が増えず、どんどん息苦しくなってゆき、過呼吸と同じような状態になって、この頃には息苦しいという状態を通り過ぎて、ただただ苦しく、この突然の発作でこのまま自分は呼吸ができずに死んでしまうのでは、と思えるほど辛い状態を経験するようです。

こうなると、自分の状況を他人に説明する余裕などなく、一言も発さず顔色を悪くして脂汗をかいて、その場にじっとして発作が収まるのを待つしかないようです。

だから、一緒にいる人にも一言二言、ちょっと気分が悪いから先行ってて、のようなことを言うくらいで精いっぱいで、どうしたの、大丈夫と聞かれてもそれ以上説明するのも呼吸的に一苦労で、身振り手振りでとりあえず大丈夫だから構わなくていい、大丈夫じゃなくてもあなたに助けてもらえることは無いから私のことは気にしないで向こうにってくれと、ひとりで呼吸が収まるのを待つしかなかった。

時間とともに呼吸も落ち着いては来るのだが、吸う、吐くのバランスが著しく狂うとわかりやすい発作のように映り、こうなると周囲の人も異変に気付く。救急車で運ばれたこともあったらしい。

息ができない、というのは切迫した身体の問題で、耐えてなんとかなることでもなく、苦しさの度合いは生き死にを意識するレベルでやってくるため、この息苦しさの症状は発作の中でもかなりつらい。

できるだけ、これにならないように環境を選んで過ごすことが大事なように思う。

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