紫斑病(特発性血小板減少性紫斑病、アレルギー性紫斑病)

腎炎

ぼんごさんは紫斑病に2度罹患している。

生まれて3か月後に特発性血小板減少性紫斑病、3歳の終わりごろにはアレルギー性紫斑病にかかった。

この病気は自分の身体の中で、抗体が自分自身に悪影響を与えてしまう病気で、いずれも原因不明、2020年現在でも謎の多い病気のようだ。

見た目の特徴で言えば出血斑といって、皮膚の下で起きている出血が赤っぽい紫っぽい色で浮き出て見える症状が現れることから、紫斑病という名前になったのだろうなと素人の僕にも想像がつく。出血斑は、腕や足を鈍くぶつけて内出血したときに出てくるあれに似ている。大きさによっては出血点といって小さな赤紫の点の様に見えたりもするらしい。

特発性血小板減少性紫斑病のときはステロイドによる治療をおこない、ほどなく症状は治まったらしい。

その頃の写真では、ぼんごさんのほっぺたはステロイドの作用でお餅のようにむっつりとむくんでいる。

いっぽうアレルギー性紫斑病のほうは3歳の終わりから断続的に再発した。

だいたいお母さんが紫斑に気づくらしく、お風呂に入っていると足や腕に「ぽつぽつ」が出てるね、と異変に気が付いて入院になることが何度も起こったらしい。我が子に謎のぽつぽつが出て弱る様子に直面するお父さんお母さんはさぞ驚かれたことだろうなと想像する。

「ぽつぽつ」が出る前には風邪をひくことが多かったようで、家にいるときに熱が出てぐったり弱ったところへぽつぽつが現れ、アレルギー性紫斑病がまたやってきた、と病院へ行き入院、治療することが頻繁に起きた。入院となると2~3か月は家に帰れないつらい時間になった。

何度目かのアレルギー性紫斑病のときは、お母さんがぼんごさんを車に乗せて病院へ急ぐあまりスピード超過をして警察に止められてしまったりもした。その時の警官は焦るお母さんとびーびー泣くぼんごさんの様子を見て、ほかの人がいなかったら見逃してあげるのだけどね、と慰めてくれたらしい。

いつのまにか、紫斑病はぼんごさんの家族にとって日常になっていった。

熱が出てぽつぽつが出て入院、退院、しばらく家で過ごし熱が出てぽつぽつが出て・・・。

そんな生活のなかで、アレルギー性紫斑病と同時に紫斑性病腎炎であることがわかる。

この2つの病気のため、ぼんごさんは幼少期に入退院を繰り返す生活を送った。

僕も学生のころ足を骨折して入院したことがある。二十歳とかそれくらいのころだ。入院生活は退屈で寂しかった。いわんや難病の幼子の入院生活においてはいかばかりか、である。ぐすん。

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